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パワーサプライKIP-001 比較レビュー【動画あり】

エフェボー×キクタニミュージックさんコラボ企画のモニタープレゼントキャンペーンに当選しましたので、パワーサプライ KIP-001のレビューを書きました!

ついでに手元にある他社メーカーのパワーサプライも、出力電圧とアイソレートの検証をしてみました。

・VITOOS/DC8
・フックアップ/VITAL AUDIO VA-05
・CUSTOM AUDIO JAPAN / DC/DC Station
・Vivie/Clear Power -Ⅵ

最後にベース、ギターでの試奏動画もアップしてますのでよろしければご覧ください。

せっかくなので、エフェボーに初投稿した時送られてきたロゴステッカーをペタリ。

各メーカーのパワーサプライ比較図

※このレビューは2021年10月のものです。

  1. パワーサプライとは
  2. エレキバイオリンがパワーサプライに求める要素
    ↓歴戦のバンドマンはこちらからどうぞ
  3. KIP-001レビュー
    本当にフルアイソレート?
    本当に圧が強いの?
    他のパワーサプライも検証
    ボードに組み込む際に嬉しいポイント
    追記:オヤイデのカレントダブラーケーブル(二股ケーブル)について
  4. まとめ
    各メーカーのパワーサプライ比較図
  5. 検証動画
    実際にエレキバイオリン、ベース、ギターで音を出してみた動画レビュー

①パワーサプライとは

  • エフェクター1つ1つにアダプターを使うにはスペースが足りない
  • 電池駆動させるのは手間やコストがかかる

そんなときに電源供給を一括で担い、取り回しを良くしてくれるのがパワーサプライというアイテムです。

また、空間系などのデジタルエフェクターと歪みなどのアナログエフェクターを同じコンセントから供給すると、デジタルエフェクター由来のノイズがアナログエフェクターに干渉してしまうことがあります。

フルアイソレーテッドのパワーサプライなら、内部でグランドがアイソレート(分離)されており、デジタル系とアナログ系で電源の供給元を分けてくれるためノイズ対策にもなります。

②エレキバイオリンがパワーサプライに求める要素

エレキバイオリンは、空間系エフェクターを多用する楽器です(もちろん個人の好みにもよりますが、そういう人が割と多い)。

・大ホールで弾いてるかのような気持ちの良いリバーブ
・幻想的なディレイ
・音の表情を変えるピッチシフター

などなど…歪みなどに比べて消費電力の多いデジタルの空間系エフェクターを並べるため、1端子あたりの出力が200mA以上は欲しいところ。
※一昔前に発売されたパワーサプライは1穴100mAのものが多いです。

ロックなフレーズを弾く人なら、アナログのディストーションも運用するので、ノイズ対策としてフルアイソレートは必須。

そこで、候補に上がってくるラインナップは

blue skyで有名なstrymon社(米国)のOjai、Zumaシリーズ

画像引用:https://www.strymon.net/

空間系使いに限らず、バンドマンの定番になりつつあるフックアップ社(日本)企画のVITAL AUDIOシリーズ

画像引用: https://hookup.co.jp/blog/749350

そして今回発売されたキクタニミュージックさんのKIP-001

画像引用:https://www.kikutani.co.jp/itemlist/33616/

求めていたパワーサプライですね!

③KIP-001レビュー

本当にフルアイソレート?

中には、アイソレートと記載していてもグランドが共通のものもありますからね。
さっそく計測してみましょう。

数値が「0.L(無限)」を指しているので、グランドが繋がっていません。

いくつかの組み合わせで検証しましたが、ばっちりフルアイソレートです!
疑ってごめんなさい!

本当に圧が強いの?

5端子全て計測してみました。

画面キャプチャ:https://www.kikutani.co.jp/itemlist/33616/


5端子めは電圧の切り替えが可能な設計なので、まずは他の4端子から。

マジで圧強めです!

そして9V、12V、18Vと電圧を変えられる5端子め

9V設定時は他の端子よりやや低めですが、それでも9V以上の電圧を保っています。
12V以上も同様。

私の場合、メインで使用するのはデジタルエフェクターなので、電圧強めによるメリットはあまりないかと思います。

しかし昔ながらのディストーションなど古いアナログエフェクターをメインの歪として使用している方は、昇圧による音色の変化が望めるのではないでしょうか。

所有している他のパワーサプライもついでに検証してみました。

・VITOOS/DC8

DC8は価格約4~6000円という最強コスパを誇った名機。
香港のVITOOSというメーカーのものですが、今では発売されておらず、おそらくVITAL AUDIOやFIRE GROWなどのOEMをしています。KIP-001も恐らく。

左から2つのAとBが電圧切替可能で1000mA出力、残りの6つは9Vで300mA出力と表記されています。

A端子とB端子はアイソレートされていますが、残りの6端子は共通のようです。

電圧も計測してみました。適当に3端子め。
少し圧強めです。

電圧は18V設定の際、18Vを少し下回ってしまっていますね。

・フックアップ/VITAL AUDIO VA-05

サイズや出力端子の数的にKIP-001のライバルと思われるVA-05。
右から2つの4と5が電圧切替可能で500mA出力 。残りの3つは9Vで300mA出力です。

フルアイソレーテッドです。

300mA端子の電圧はほぼ9V。

電圧切替可能な500mA端子では、KIP-001より少し高いですね。

・CUSTOM AUDIO JAPAN / DC/DC Station

細長い筐体に、電圧チェッカーまで付いた他に類を見ない製品。
右から2つの7、8端子は500mAですが、残り6端子が100mA供給なので空間系より歪み系を多用する人向け。電圧チェッカーは、この500mA出力の端子のみの電圧を表示します。
電圧切替可能な端子はありません。

フルアイソレーテッド。

100mAのほうは9.06V。少し圧弱めです。

500mA出力は、テスターと誤差がありますが9.5V とかなり圧強めです。

・Vivie/Clear Power -Ⅵ

友達に譲ってしまいましたが、以前アイソレーションを確かめた写真があったので。
電圧は計測していません。
出力端子は分離されていますがグランドは共通。

Vivieさんの場合は上記の他に、アダプターがオリジナルのトランス式になっているというところがミソ。
一般的に使われているスイッチング式のアダプターは、その仕様から高周波ノイズが発生しやすいのですが、トランス式の場合はそれがありません。

ただし、かなり重たいのがネック。

KIP-001をボードに組み込む際に嬉しいポイント

何と言ってもそのコンパクトさ。

スノコボードの裏側に入れても大丈夫な薄型。そして、長四角な筐体が多いパワーサプライ業界の中でも非常に珍しい正方形。
特にpedaltrain metro16の場合、横からDCケーブルを出せるので配置しやすい!

ピッタリですね。

エヴァ的な見た目もカッコ良いし、1万円切るコストパフォーマンス!
さっそく10/16のライブから実践に投入していこうと思います。

オヤイデのカレントダブラーケーブル(二股ケーブル)について

DC-3398 Current Doubler Cableはキクタニミュージックとオヤイデ公式の両方から、非推奨とされています。

画面キャプチャ:https://www.kikutani.co.jp/itemlist/33616/
画面キャプチャ:https://shop.oyaide.com/products/dc-3398_current_doubler_cable.html

カレントダブラーケーブルは、VITAL AUDIO VA-05とHX-stompを乗せた別ボードで運用しています。公式で動作確認済となってはいますが、それでもしばらくするとかなり熱くなってくるので長時間のスタジオでは一旦電源を落とすなどしています。

⑦まとめ

もはやこれからの音楽シーンには完全必須項目となりつつある

  • 大量電力消費に対応
  • フルアイソレート
  • コンパクトな筐体

KIP-001はこれらの要素を完全に満たしたパワーサプライだと思います。

5個以上エフェクターを並べる方は、追加ユニットKIP-AD5(KIP-001のアダプターが付いていない版)と連結して使うか、筐体がもっと大きいパワーサプライの購入を検討してみて下さい。

組み込んだボードもエフェボーに投稿!

https://effectsboard.com/post/YDDQvj

⑤検証動画

iSON!Cのichiroさんとコラボして検証動画を撮りました!
■ichiro :ギター、ベース
■瞬:エレキバイオリン
で他パワーサプライと比較検証しています。

前半パート(エレキバイオリン中心)

後半パート( ギター、ベース 中心)

お読みいただきありがとうございました!


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