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番妖愁月綺譚

番妖愁月綺譚(つがいあやかし しゅうげつしきたん) - A Sorrowful Ghost Folklore

和風ダ山間の小さな村に伝わる、お狐様の物語
悲恋を謳う和風伝奇トランス

Release: 2020/04/29(Sakuraza FamiliaVol.1)
Produced & Directed/Violin works & Lyric & Jacket designed by: 瞬月凌 
Composed/Arranged & Guitar&Bass works by:KaN
Mixed byStudio TSL

目次
 1.歌詞・民話/ルポ
 2.次門Wikipedia
 3.追記
 4.ロゴについて


和風ダンスビートに乗せて謳う、悲恋の伝奇物語。
地方民話と現地ルポを題材にした、夏の終りを告げる曲。
祭囃子で駆け抜け、遠くに響く花火音で終わる和ダンスナンバーです。

【民話】


■むかしむかし、この地域の山には鎮守神である山神様と、そのお使いである神使の狐達が住んでいた。「不用意に人間の世界と干渉してはいけない」という掟のもと、山神様と神使達はひっそりと里を見守っていた。 

ところが、いつからか好奇心の強い黒狐と白狐が、掟を破って時折山を降りては人間と戯れるようになった。
村人を驚かせたり、神棚からお供え物を拝借したり、神通力を使った悪戯を繰り返す二人の噂はまたたく間に広まり、山神様の知れるところとなった。  

山神様はたいそう怒り、二人を妖(あやかし)に降格させ「二度と神通力を使ってはいけない。」と忠告すると、山から追い出してしまった。
しかし二人は懲りることなく、今度は人間の夫婦に化けて村で暮らし始めたのだった。
■夏も終りに近づいたある日、山と村の周辺を暴風雨が何日も襲った。川は今にも溢れそうになり、「辺り一帯が押し流される」と村は大変な騒ぎになった。

その夜、村の様子を見ていた白狐は意を決すると、黒狐に別れを告げ、荒れ狂う川に身を投じた。

すると、不思議なことに中から竜が現れ、川の流れと別の方向に向かって下っていった。
竜の下った通りはたちまちもう一つの川となり、溢れかけた水は2つの川に注がれ、村の堤防は決壊せず持ちこたえることが出来た。

やがて雨が止み、東の空が明るくなってきた頃、竜は天に向かってかけあがりそれっきり姿を消してしまった。
■残された黒狐は、村で一番見晴らしの良い山のてっぺんで白狐を待った。雨の日も雪の日もひたすら待ち続けた。
しかしその想いは叶うことはなく、何日も何年も待ち続けているうちに、とうとう黒狐は石になってしまった。

このことを知った村人たちは、石のある場所を稲荷神社の境内の一部として祀り、村の鎮守神とした。
そして村を守ってくれた感謝を伝えるため、二人の物語を祭り唄にして代々捧げることにしたのだった。



■今でもこの山では、黒狐が石の姿のまま片割れの帰りを待ち続けているそうな。
その場所は毎年、月の美しい季節になると彼岸花が咲き乱れ、夏が終わるまで風に揺れているという。

【現地ルポ】

彼岸花の群生地として知られるS県K市、次門(つぐかど)町に鎮座する『次門稲荷神社』は、『番吼噦(つがいこんかい)』の伝承が今に伝わる神社です。

次門稲荷は地元の鎮守神であるとともに、縁結びの神様としても親しまれ、 県外からも多くの女性やカップルが訪れるパワースポット。
秋晴れの日が多く、標高の高い次門町と稲荷山周辺は、SNSを中心に「天空のお月見スポット」としても話題になっています。

番(つがい)の狐をあしらった御守りや絵馬、御朱印は、恋愛成就はもちろん、家族や友達との絆も結んでくれると評判の授与品。

毎年秋になると季節外れの花火大会が催され、山の谷間に幻想的な光が浮かび上がります。
稲荷感謝祭の一環として執り行われるこの祭事は、1年で町が最も活気づく日。当日は縁日が立ち並び、沢山の参拝客で賑わいます。


そんな中、喧騒に紛れて「境内の屋根に腰掛ける狐面の人影を見た。」「お囃子の中に狐の鳴き声ようなものが聞こえた」という噂も…。

不思議な伝承とノスタルジーな町並みが残る次門町。 S県をご旅行の際は、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

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